作業者接近検知システム「Wアラート」は磁界と電波の技術で、「検知機をつけた車両」と「タグを持った人」が接近すると運転手と作業者双方に警報を鳴らし、接触事故のリスクを低減するシステムです。検知機を中心としたラグビーボール状の磁界を発生させ、その磁界を検知エリアとします。この検知エリア内にタグが入ると、検知機とタグ双方から警報が鳴るシステムとなっています。フォークリフト、重機、AGVなどの産業車両を利用する作業現場に安心・安全をお届けします。
車両と人との接触事故のリスクを低減するためには、車両と人の接近時に適切な警報を鳴らすことが効果的です。車両走行時のアラームや回転灯は一定の効果を発揮しますが、常に作動している状態となるため作業者側も慣れてしまう可能性があります。
Wアラートは、車両の周囲に検知エリアを作るため、タグを持つ作業者が車両に接近した場合のみ警報を鳴らすことができます。適切なタイミングで警報を鳴らすことで、「慣れ」によるマンネリ化を防ぎます。
また、検知エリアの半径は3m~12mの間で設定可能※ですので、お客様の現場環境に合わせて適切な検知エリアをお選びいただけます。切替ダイヤルで簡単に距離の設定が可能です。
※検知機は検知距離の幅に応じて2種類あり、3m~8mタイプと3m~12mタイプで選択可能です。
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Wアラートは、作業者側にもタグからの警報が鳴るため、車両の運転手と作業者のどちらにも接近を知らせることができます。
作業者に対して警報を鳴らすタグは「警報機能付タグ」と「薄型警報機能付タグ」の2種類です。
「警報機能付タグ」は音と振動で警報し、ポケットやアームバンドなどに入れて携帯します。強い振動での警報となるため、作業音が大きい工場などでも使用いただけます。
「薄型警報機能付タグ」はアタッチメントを使うことでヘルメットに装着可能で、耳元で警報音を鳴らすことができます。
磁界と電波の技術を使用することで、360度全方位検知を実現。磁界を採用したことで天候の影響を受けなくなり、検知距離が安定しました。超音波センサー・電波のみのタグ方式接近検知よりも高精度な接近検知を実現しています。
電波は特定小電力無線局を使用することで、安定した運用が可能となっています。無線局の免許および登録も不要で、面倒な手続きなしで導入が可能です。
工場内や建設現場は視界が開けている場所ばかりではありません。積み荷や壁による死角がいたるところに存在します。Wアラートで採用している磁界は遮蔽物があっても回り込む性質を持つため、検知エリア内であれば、積み荷の裏側や壁の向こう側にいる作業者も検知可能です。暗所でも問題なく検知するため、トンネル工事や夜間現場の使用にも適しています。
検知距離によって「外側警報」「内側警報」の2段階に分け、それぞれ異なる音を出して警報を行う2段階警報を標準装備しています。
警報音の変化によって、タグを持った作業者の接近具合がわかるため、接近の緊急度合いがわかります。
当社特許技術を使用した独自機能となり、警報音変化のタイミングも3段階で設定可能です。
各種業界から引き合いをいただき、導入台数は8000台を突破し※、様々な現場や重機に使用いただいております。検知機本体は防塵防水対応(IP65相当)で屋外使用も可能です。検知機にはオプションでマグネット取付も可能で、様々な車両に簡単に設置できます。
※販売・レンタル含む
使用状況に合わせたカスタマイズも可能で、現場に合わせたシステムをご提供できます。
現場の実績
…など
搭載車両・重機・機械の実績
…など
NETISとは、新技術情報提供システム(New Technology Information
System:NETIS)のことで、国土交通省が運営する「新技術活用」を目的としたデータベースシステムです。
NETIS登録製品を活用することで、工事成績評定点の加点や総合評価落札方式での加点につながり、公共工事の入札で有利になるというメリットがあります。
NETIS登録ページを表示 (外部サイトに移動します)
吉川工業株式会社が持つアクティブRFIDタグの技術を活用した安全製品群ブランド「YKC Amulet」の主力商品が、作業者接近検知システム「Wアラート」です。
当社は、経営理念の一つに「安全」を掲げ、100年以上の歴史を持つ祖業の製鉄現場の作業に携わる鉄鋼事業をはじめ、いかなる環境においても、安全な職場づくりに取り組み続けてきました。
1999年より“現場の作業者を守る”技術で未来をつくる事業として、RFIDやICT、AIといった最先端の技術を活用した安全システムの開発・販売を行ってきました。「作業者の安全を願う気持ちを現場に届けたい」という想いから、安全製品ブランド「YKC Amulet」を立ち上げました。
現場の作業者が所持するアクティブタグを「Amulet(お守り)」にたとえ、「作業者の身を守る」・「作業者の安全を心から願う」ことで安全を実現したいという想いを込めて名付けました。
Wアラートは「作業者接近検知システム」として、2013年に開発した車両と作業者との衝突事故のリスク低減を目的とする製品です。
2022年に「車両と人の接近を双方へ警報」「検知距離に応じた2段階警報」という特性を連想しやすい「Wアラート」を製品名として採用しました。